Vol.003 気楽に熱分解GC/MS ~アイテスの熱分解装置のご紹介~

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                週間分析馬鹿(re)   Vol.003

  分析一筋十三年。分析ヲタクがお送りする、業務中の分析あるあるや面白い装置の紹介等
  描くコーナーです。気軽にしかし、妙なところで役に立つ内容をお送りします。
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          気楽に熱分解GC/MS ~アイテスの熱分解装置のご紹介~

こんにちは、分析ヲタクです。

今回はアイテスでGC/MSの熱分解用に使用している装置について紹介したいと思います。
まず装置外観はこんな感じです。

日本分析工業社製 JCI-55
ポータブルタイプのキューリーポイントインジェクター

非常にコンパクトです。
最初は「本体こんな小さくて大丈夫かな?」と感じたぐらい小さいです。
そして、打ち込みインジェクター部分はこんな感じです。


握るとフィット感のある太いシリンジといった感触です。

さてこの熱分解装置の最大の売りは「キュリーポイント方式」を採用していることなんですが
そこはメーカーさんのHPや技術資料にお任せして、使ってみないとわからない良いところを
紹介したいと思います。

使用していて分析ヲタクが一番良いと感じた点は
「気楽に熱分解GC/MSができることです」
備え付け型だとオートサンプラーやらヘッドスペースやらを外して
専用のインジェクターを付けて~等の分析準備が必要になります。
液打ちと熱分解の両方を1台でやっているとかなり面倒な作業です。
この装置を使っていると上記ストレスがなく
「液打ちだと気化せずだめだったか~、じゃあ熱分解やろう!」
と気楽に熱分解GC/MS測定ができることです。
気楽に様々な分析を試せる。。。これはヲタクにとっては大きいメリットです。

使用していて分析ヲタクが次に良いと感じた点は
「GC/MSを汚しにくく、次の熱分解測定に影響が少ない」点です。
備え付け型の熱分析装置を使用したことがある方は経験があると思いますが
GC/MSのインジェクターをかなり汚します。
ちょっと試料多めに入っちゃったかなーと思って分析し、次測定の熱分解GC/MSをやると
「ああ、前のピークが残っている。。。」という経験、あると思います。
このキュリーポイントインジェクターを使ってみて感じたのは汚染が少ないです。
理由は、新鮮なパイロホイルと石英管を毎時使用し、発生したタール等がGC/MSインジェクター部に
導入されにくいせいだと思います。
(でも、石英管は毎回バーナーで焼きましょう!)

じゃあ、悪いところはないのかね?
というところですが、ちゃんとあります。
基本手打ちと変わらないので、多検体の試料の場合、大変だというところです。
ダブルショットで多検体だと、ほぼ一日張り付きに近くなります。
(一日熱分解!そんな日があっても悪くないと感じるのはヲタクだけでしょうか?)
備え付けタイプだとここがオートサンプラーになっているものがありますね。

良い点悪い点はありますが
気楽に熱分解GC/MSをやりたいな~という人にはお薦めの分析装置だと思います。

以上、分析ヲタクでした。また来週~。