Vol.009 装置の修理日記 ~よみがえれ!ヘッドスペースオートサンプラー~

-------[]====[]------[]====[]------[]====[]-------[]====[]-------[]====[]-------[]====[]-------[]====[]-------

                 週間分析馬鹿(re)   Vol.009

  分析一筋十三年。分析ヲタクがお送りする、業務中の分析あるあるや面白い装置の紹介等
  描くコーナーです。気軽にしかし、妙なところで役に立つ内容をお送りします。
------]======|-|  ------]======|-|   ------]======|-|   ------]======|-| ------]======|-| ------]=

      装置の修理日記 ~よみがえれ!ヘッドスペースオートサンプラー~

こんにちは、分析ヲタクです。
 
先日、営業さん伝いに本ブログの読者様のご感想を聞く機会がありました。
「分析を愛している人が書いているのですね」
というご感想を頂き、作者としてはとても、とてもうれしかったです。ありがとうございます。
 
分析ヲタク、分析が好きすぎてたまに一緒に働いている同僚や理化学機器の営業さんから
「気持ち悪い」というお褒めの言葉を頂くことがたまにあります。
分析ヲタクにとっては「気持ち悪い」は、ほめ言葉ですw
 
さて、本題に戻ります。
今回はGC/MSに付属しているヘッドスペースオートサンプラーの修理について書きたいと思います。
今回の装置はコレ
 

 
パーキンエルマー社製のヘッドスペースオートサンプラーHS-40XLです。
圧力バランス方式での打ち込みであり、装置リリースから20年近く経っていますが
今でも至るところで活躍している名機だと思います。
 
この装置が先日、突然ビービー泣き出しました。
モニター画面を見ると
「ヒューズ切レ、コウカンシテクダサイ」
と書いてありました。
 
さっそく装置をGC/MSから切り離し、装置裏を拝見。
 

 
おお、ヒューズボックスみたいなところを発見。
取り扱い説明書も読んで、ヒューズボックスであることを確認し
マイナスドライバーでほじくり出しました。
 
    
 
ヒューズを引っ張り出して規格を確認。
「ん?なんかヒューズ切れているようには見えないけど、
たぶんどっかで切れてるんだよね。ウンウン」
と思いながら、会社内でなぜか修理部品をいっぱい持っている、T田さん、O崎さんを捕まえ、ヒューズを調達。
やっぱり持っていました。この人達本当になんでも持ってるなぁと関心しつつ実験室に戻りました。
ヒューズを入れなおして、装置を起動させる。
順調に起動しましたが、加熱設定に入ったところで再び装置は泣き出しました。
「ビービー、ヒューズ切レ、コウカンシテクダサイ」
 
あれ?ここのヒューズじゃないの??と思い、取り扱い説明書を熟読。
読んだ結果、他に交換箇所の記載はない。
 
すぐにパーキンエルマーのカスタマーセンターに電話しました。
電話内容を以下の通り。
・ヒューズは電子基盤上にまだある。
・修理サポートが切れており、対応できる技術者はいない⇒つまり修理不可
ん?詰んだか?コレは、、、と思いましたが、上の文章を超ポジティブに翻訳すると
・メーカーは修理できないから、ユーザーの方で頑張って修理してね☆
と分析ヲタクの脳内では翻訳されました。
 
とりあえず、ガワを外して通信用ボードを引っこ抜きます。
この辺はPCとほぼ一緒な感覚です。
 
 
   
 
いくつかの部品を外したところで、隙間から電子基盤上に黒い筒状の部分を発見!
 

 
あった、コレだ!こいつを取り替えればヘッドスペースはよみがえると一人で興奮しながら
マイナスドライバーで頭の部分を半回転させると出てきました。お目当てのヒューズです。
よし、と思い、交換にかかります。
 

 
そしてヒューズをよく観察。
「あれ?こいつも切れてなくないか??でも、どっかで切れてるんだよね。ウンウン」
と、数時間前と同じような感想を抱いたような気をしつつ、部品を元に戻して再度電源を投入。
通常起動して、加熱準備に入ったときでした。
「ビービー、ヒューズ切レ、コウカンシテクダサイ」
また、この音とメッセージが表示されました。。。
 
後日、交換対象と思われたヒューズをテスターでチェックしたところ、やはり切れていない状態でした。。。
(今度からは最初っからテスターを使おうと思った分析ヲタクです)
 
どうやら、まだまだ他の電子基盤上にヒューズがあるようです。
かなり難しい作業になると思いますが、もっと深い階層のところにある電子基盤をチェックする必要が
あるようです(後ろではなく前からのアプローチになるので回転テーブルを外さなくてはなりません)。
この装置のこれ以上の分解は元に戻せる自身がかなーり少ないので取り扱い説明書を読みながら
二の足を踏んでいる分析ヲタクでした。
 
それでは、また来週~。