DSC(示差走査熱量測定)による熱分析・解析

各種材料の基礎研究や製品開発において、温度変化により材料の機能や効果が変化することもあるため、熱物性を明らかにすることは重要です。
また、製品の製造工程においても、材料の加工最適温度や複合材の最適ステップ温度を把握することは、より高い生産性を生み出すことができます。
アイテスにおける熱分析の事例をご紹介します。

熱分析装置 DSC(示差走査熱量測定)のご紹介

Perkin Elmer社製 熱流束型DSC Pyris 1

Perkin Elmer社製 熱流束型DSC Pyris 1

測定原理
試料及びリファレンスで構成される試料部の温度を変化させながら、試料とリファレンスの温度差を検知して測定する方法。
測定可能温度
-50~550℃
必要試料量
1mg/回

分析例:熱硬化型及び室温硬化型エポキシ樹脂の分析

熱硬化型及び室温硬化型エポキシ樹脂の分析解析例

左上図は熱硬化型エポキシ樹脂、左下図は室温硬化型エポキシ樹脂のDSC測定結果である。
1回目の昇温により熱硬化型及び室温硬化型の両方に、樹脂の硬化に伴う発熱反応が見られる。
熱硬化型は100℃を越えた頃から、なだらかな発熱が発生し、硬化反応が始まっている。また、発熱ピークが130℃付近であり、この樹脂は130℃に加熱したときに一番効率良く硬化すると推測できる。
一方、室温硬化型は低い温度帯から発熱し、硬化が始まっている。室温硬化型でも95℃ぐらいの温度をかけると効率よく硬化することができると思われる。
2回目の昇温より、それぞれの樹脂でガラス転移点が観測されている。加えて、2回目の昇温時には発熱ピークが見られないことから、一回目の昇温で樹脂は完全に硬化していると考えられる。