DMAによるガラス転移温度の測定

エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を加熱してゆくと、ある温度範囲で急速に剛性と粘度が低下し流動性が増す。このような温度をガラス転移温度(Tg)と呼ぶ。 近年、高温環境下で使用される電子部品、あるいはパワーデバイスパッケージなどはより高いガラス転移温度を持つ樹脂材料が求められている。 ここでは DMA (Dynamic Mechanical Analysis) とTMA(Thermal Mechanical Analysis) による測定例を示す。

DMA測定

DMAによるガラス転移温度の測定

DMAは試料に振動を与えて、それによって発生する応力または歪みを測定することにより試料の力学的な性質を測定する方法である。
DMAでは一般に弾性体の性質を示すE’(貯蔵弾性率)と粘性体の性質を示すE’’(損失弾性率)および両者の比を取ったtanδ=E’’/E’ を表示する。
左図はビルドアップ基板のDMA測定結果を示す。170℃付近にtanδの顕著なピークが見られガラス転移点と考えられる。

TMA測定

TMAによるガラス転移温度の測定

ガラス転移点を求めるために、DSCあるいはTMAが用いられる場合があるが、フィラーが多く含まれる基板では明確なガラス転移点を求めにくい。
左図はDMA測定に用いたものと同じビルドアップ基板のTMA測定結果を示す。TMAでは熱膨張率の変曲点からガラス転移点を求めるが、この場合は熱膨張係数がほとんど一定であり、明確なガラス転移温度を求めることが困難である。