クロマトグラフィーによる有機物定性・定量分析

有機物は、ヘテロ元素やハロゲン元素が組成に含まれている場合、電気陰性度の違いから生ずる極性により、分子間力(クーロン力)が発生します。極性を有しない有機物質にも小さな分子間力(ファンデルワールス力)を生じます。クロマトグラフィーによる分析はこれら分子間力の違いを利用した分析です。質量分析装置とのタイアップにより有機物の分離から同定、および定量分析が可能です。

装置原理、および分析対象

●クロマトグラフを利用するもの

・ ガスクロマトグラフ + 質量分析器 → GC-MS

・ 液体クロマトグラフ + 質量分析器 → LC-MS

移動相

<移動相>

・ガスで流せば、ガスクロ

・液体で流せば、液クロ

<質量分析装置原理例>

質量分析装置原理例

 

分子を真空のイオン室に入れ高速に加速した電子を衝突させると分子は電子を飛ばされ陽イオンになります。外部にマイナスに帯電したフィルムを設置しイオン室から飛び出してきた陽イオンがフィルムに衝突しフィルムを感光させます。イオンの飛ぶ経路に磁場を設置するとイオン経路は曲げられます。曲げられるレベルは、イオンの質量によって異なるためそれぞれのイオンはフィルムの異なった位置を感光させることになります。式量が既知のものを基準として加えておくと、感光位置から各イオンの式量が分かります。式量が分子量と等しいのでこの分析により分子量が把握できます。

<分析対象>

● GC-MS

沸点の違う揮発性有機物の定性・定量分析に対応 : アウトガス成分、混合有機溶剤・有機成分分析

● LC-MS

極性有する低分子量有機物の定性・定量分析に対応 : 未架橋接着剤、界面改質剤、有機酸など