X線光電子分光分析器による化学状態分析

XPS(X線光電子分光法,X-ray Photoelectron Spectroscopy)は極表面層 数nm領域の元素分析と化学状態の分析が可能です。 また、イオンエッチングとの併用で深さ方向の分析も可能です。

特徴と装置概要

最表面より100Å程度までの元素分析および状態分析を行います。

特徴

写真

SSI 社製 XPS M-PROBE

・試料最表面の元素分析が可能 ・表面の物質(特に無機物)の結合情報が得られる ・Arイオンによるエッチングにより深さ方向の元素の分布が測定可能 ・試料を傾斜させることによりさらに再表面の分析が可能 ・中和銃により絶縁物の分析も可能

装置概要

・分析領域: 200μmΦ~400x1000μm ・分析可能元素: Li~U ・X線源はAlのモノクロX線源を使用 ・高真空中での分析

事例

1.Al表面酸化状態分析

  • XPS Wide Spectrum

正常なAL表面のAl (2p)

腐蝕したAL表面 Al(2p)

  • XPS Narrow Spectrum

正常なAL表面 Al(2p)

腐蝕したAL表面 Al(2p)

2. 銀メッキ表面の変色分析

1) 変色箇所の元素分析
まず、変色箇所にどのような元素があるかを調べるために、変色箇所の元素分析を行う。
図
元素分析から、硫黄や塩素、酸素が検出 。さらに、表面には有機系の汚染があるため炭素が検出された。
銀表面が空気中の硫黄成分により硫化物を作る事は良く知られている。確認のため、状態分析を行った。

2) 変色箇所の状態分析

銀のメインのピークである Ag3dの軌道は、化学結合によるピーク位置のシフトが非常に小さいため分析が困難である。そこで、オージェピークを利用して確認を行う。
図オージェピークでは金属の銀と銀の硫化物とのピーク位置がはっきりと区別でき、変色が銀表面の硫化によって発生している事が確認出来た。

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