EBSD法によるGaN/SiC、Sapphire基板界面の歪解析

EBSD(電子線後方散乱回折:Electron Back Scattered Diffraction Pattern)法を用いて、青色LEDのGaNとSiC、Sapphire基板界面に発生する歪の可視化を試してみました。

SEM-EBSD法

 EBSDパターン(菊池パターン)   (株)TSLソリューションズ製 OIM7.0 結晶方位解析装置(標準検出器)

  • SEM-EBSD法は、SEM内で結晶性のある試料を傾斜し電子線を照射することで得られる反射電子回折パターンから個々の結晶の方位情報を取得しマップ化します。

さらに定量的、統計的なデータとして結晶方位(配向性)のみならず、結晶粒分布や応力歪等の材料組織状態を調べる手法です。

EBSDによるGaN / SiC、Sapphire 歪解析

  • GaN系LEDは、SapphireやSiCを基板として使用しているものが多く、表1に示す様に格子定数や熱膨張係数の差によって基板との界面に応力が発生することが知られています。
  • 各基板材料におけるGaN界面の歪の様子をGROD マップを用いて可視化を試みました。           GROD(Grain Reference Orientation Deviation) マップは一つの結晶粒内において、結晶粒の平均方位を基準とし、そこからの方位差を示したものです。

  • 試料加工は加工の影響を可能な限り減らすため、トリプルイオンミリング装置を使って断面作製しました。

  • GRODマップより、何れの基板界面付近においても僅かながら方位差を示す分布が見られ、ラインプロファイルの結果からGaN on Sapphireのほうが若干歪は大きくなっています。(方位差の誤差は0.5°程度あり、値は検出下限付近での測定。 )

  • TEM像からもGaN on Sapphireのほうが欠陥密度が大きく、界面の歪も大きいものと考えられます。