実装基板に反り、たわみ、捻じれ等の応力が加わると、MLCC(Multilayer Ceramic Chip Capacitor:積層セラミックチップコンデンサ)内部にクラックが生じることがあります。内部で発生したクラックは電極に隠れている場合が多く、外観からではクラックを確認することができない場合があります。そんな時はX線で確認してみてはいかがでしょうか?
X線透視観察/斜めCT観察/直交CT観察
基板を反らせてクラックを発生させたコンデンサをX線で観察した例を紹介します。
外観で確認できなかったクラックを、X線では確認することができています。
実体顕微鏡像
X線透視像(傾斜:30度)
X線透視像(傾斜なし)
X線透視像(傾斜:30度)
斜めCT観察
メリットは実装基板を破壊せず、そのままの状態でCTを行うことが可能。
デメリットとしては、部品の上下が縦方向に楕円状に変形するため、はんだ接合界面付近等が不明瞭となります。
直交CT観察
メリットは部品の形状をそのままの状態で観察することが可能。
デメリットとしては基板を小さくする必要があり、破壊しなければなりません。