IR-OBIRCH 解析装置 解析事例紹介

■ 配線TEGのショート不良の解析事例

■ コンタクトチェーンTEGの高抵抗不良の解析事例

■ パワーMOSFETの裏面解析事例原理紹介のページへ

配線TEGのショート不良の解析事例

図1 IR-OBIRCH 解析
 櫛状の大規模配線TEG(Test Element Group)モニタで見つかった金属配線間のショート不良の解析事例である。

ショート抵抗値が10MΩと大きいため、エミッション顕微鏡による発光解析、液晶を用いた発熱解析やFIB配線切断などの従来法ではこのショート箇所の特定は不可能であるが、IR-OBIRCH解析より特定することができた。

コンタクトチェーンTEGの高抵抗の解析事例

図1 光学像図3 不良品 SEI 像
図2 断面模式図図4 良品 SEI 像

TEG(Test Element Group)のコンタクトチェーンで見つかった高抵抗不良の解析事例である。

通常10Ω/コンタクトと比較して18Ω/コンタクトと2倍にも満たない僅かな高抵抗のため、エミッション顕微鏡による発光解析や液晶を用いた発熱解析などの従来法では、異常箇所の特定は不可能である。

SEI解析により、数個のコンタクトで異常が観察でき、すべてのコンタクトが一様に高抵抗となっているのではなく、特定のコンタクトのみが高抵抗となっていることが解った

パワーMOSFETの裏面解析事例

図1 裏面研磨(試料加工)図2 裏面IR-OBIRCH解析

パワーMOSFETの過電圧破壊によるゲート電極とソース電極間のショート不良の解析事例である。

IRレーザが透過するようにSi基板を裏面から50μm厚まで研磨し、IR-OBIRCH解析を行った。ゲートのエッジ付近でIR-OBIRCH反応があり不良箇所を特定できた。IR-OBIRCH反応箇所付近ではSi基板の溶融破壊が見られた。

パワーMOSFETは、チップ表面が非常に厚いアルミのソース電極で覆われており、光を透過せず熱を分散するため、表面からのエミッション顕微鏡による発光解析、液晶を用いた発熱解析、表面IR-OBIRCH解析は適用できない。また、基板の濃度が非常に高いためエミッション顕微鏡による裏面発光解析は適用できず、裏面IR-OBIRCH解析のみが適用可能である。

(パワーデバイス、IGBT、DI(ダイオード)に適用可能)

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