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週間分析馬鹿(re) Vol.005
分析一筋十三年。分析ヲタクがお送りする、業務中の分析あるあるや面白い装置の紹介等
描くコーナーです。気軽にしかし、妙なところで役に立つ内容をお送りします。
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フラクションコレクターの紹介 ~HPLCのお供に~
こんにちは、分析ヲタクです。
今週ぐらいからぐっと寒くなって秋が深まってまいりました。冬の近さを感じる今日この頃ですが
南から台風が来ているようです。なかなか空気の読めない台風さんのようで危険な香りがしますね。
皆様、気をつけましょう。
さて、前置きはこれぐらいにして今回は、アイテスで使用しているHPLC付属させた分取マシーンを
ご紹介したいと思います。外観はこんな感じの装置です。
東洋アドバンテック社製 CHF122SC
フラクションコレクター
大きさは横×縦×高さそれぞれ40cm程でかなりコンパクトです。
標準でついているラックは外径φ12-18mmの試験管が120本立てられます。
1度の測定でかなりの数の分画が可能です。
この装置の一番の押しはなんといってもお値段です!
HPLC専用のフラクションコレクターをHPLCメーカーと通じて導入しようとしたら
100-300万ぐらいかかります
しかーし、このフラクションコレクター、なんと50万円しません。
なんてうれしい価格設定なのでしょうか。
安くて良いものが好きな分析ヲタクは飛びつきましたよ。
では性能は価格が安いからそれなりなんでしょ?と思われた方、多いと思います。
分析ヲタクの感触としては「価格の割りに性能が良い!」と感じました。
普通のHPLCで行う分取としては、十分な性能です。
分画モードも多彩で代表的なもので
・シンプル分画モード (時間、液滴数、設定容量で分画)
・ピーク分画モード (ピークの絶対値、傾き等で分画)
・ウィンドウ分画モード (時間帯で細かく設定を決めて分画)
・マニュアルモード (キー操作によってダイレクトに分画)
分析ヲタクのお薦めはピーク分画モードです。
よく、ピークの絶対値と傾きの条件を設定し、両方を満たす条件で分画しています。
帰宅前にセットして、朝来たら分画が終了している。。。快感でございます。
では、デメリットはないのかね?というところですが、いくつかあります。
1つめは、試験管ラックに太い試験管を入れたあとに細い試験間を入れると緩くなってしまうことです。
緩くなるとなにが悪いの?と思われるかもしれませんが、これがかなり悪さをするのです。
細い試験管はマトが小さいので中心からズレると、分画した貴重な液滴が外れることがあります。。。
初めて経験したとき、これはショックでした。
なので分析ヲタクは、試験管の太さを全て合わせて現在は分画しております。
2つめは、これは使用してから気づいたのですが、ピーク分画モードでは10本までしか分取できないことです。
10本も分画できれば十分でしょ?と思われる方もいると思いますが、十分じゃないときがあるんです。。。
1つの溶液中に15成分ぐらいいるときがあるんですよ。コレが。
そんなときは、しょうがなくシンプル分画モードで時間を区切って分画するようにしています。
デメリットもありますが、それ以上にメリットが多い装置だと思います。
装置の裏には多数の入出力信号とRS232Cがあります。
HPLCや外部装置との多数の接続可能になっており無限の可能性を感じます。
分析ヲタクもまだまだ使い倒せてない感じなので、これからも色々な機能を試してみたいと思います。
以上、分析ヲタクでした。また来週~。