クラック、変色、剥離、変形、物性強度低下など、製品、部材などに発生する不具合は様々です。
その多くは、製品を構成する材料に原因がある場合が多く、その材料を分析調査することで解決することがあります。何が起きているのかを化学、および反応機構でアプローチする方法をご紹介します。
クラック(割れ)、剥離
打痕、応力、溶剤の接触、汚染などで材料に割れ、剥離が生じることがあります。プラスチックは特にこういった負荷には弱いものが多く、同じ製造プロセスであっても、少しの条件の違いで特性が低下します。また経年劣化でも特性低下を招きます。
- 分子量の低下
- 伸び特性の限界(降伏点)
- 膨潤
- 汚染
- 極性基皆無(水酸基など)
変色、変形
応力、紫外線、熱、薬品との接触などで変色、変形することがあります。
- 樹脂ネッキング
- 結合開裂
- 熱/光劣化
- 錆
- 変質
- 構成元素の欠損
化学反応機構(エポキシ樹脂硬化例)
化学反応機構とは、化学反応を電子の動きで把握することで、より深くその変化を理解することが可能となります。以下にエポキシ樹脂の硬化機構を示します。