ノートパソコンに飲み物をこぼしてしまった!
夏になると入荷が増える「飲み物こぼし」。季節を感じる?修理のご依頼です。
近年、室内における熱中症の危険が注意喚起され、どうしても飲み物をとりながらの作業になりがちですが、パソコンにこぼしてしまうと大惨事になってしまいます。
ノートパソコンに飲み物をこぼすと、どういう事態に陥ってしまうのでしょうか?
飲み物をこぼすとこうなる
ノートパソコンを解体すると、このように、上からキーボード、パームレスト(キーボードベゼル)、システムボード(マザーボード)、ボトムケース(ロワーケース)という四層構造になっているものが主流です。
こぼした液体の量が少なければ、比較的軽症ですむケースがほとんどですが、量が多いと大変です。
上から?横から?底から?液体の量と浸入の向きにより、被害の大小は様々です。
液体に含まれていた成分の付着などで、大きな電流が流れたり、逆に通電しなくなったり、部品本来の役割が果たせなくなるとパソコンの動作不良を引き起こしてしまうのです。
「キーが効かない」キーボードの裏に液体付着が・・・
ボトムケースにまでたっぷりとコーヒーが浸入してしまった様子
重症化することも
糖分や塩分を含む液体は、腐食やサビなど重症化の原因となります。
クリーニングや損傷部品の交換で復旧できない場合や、液体による損傷の範囲が広いと、修理費用は高額となってしまいます。
コネクタ類が腐食した状態
ACアダプタ接続部が焼けてしまっています
こんなケースも
お客様のご申告症状によると「突然電源が入らなくなった」というノートパソコン。解体してみるとシステムボードが腐食しています。お伺いすると「コーヒーをこぼしたが、電源を入れると立ち上がったのでそのまま使用していた」とのこと。一見大丈夫そうに思えても、見えないところでは深刻なダメージが進行しているのです。
まとめ
万一ノートパソコンに飲み物をこぼしてしまったら、慌てず被害を最小限に抑えるために、次のことを速やかに実行しましょう。
- 電源を切る(データのためにはちゃんとシャットダウンすることが望ましいです)
- ACアダプタを外す
- バッテリーを外す
- 液体を拭き取る
「通電させないこと」「液体付着の範囲を広げないこと」が重要です。
大事なパソコン。できるだけ早く修理に出してあげてくださいね!