私達テクニカル・サポート・センターではパソコンから様々な装置類の実装基板の修理、解析を行っています。長年この仕事をしていると、様々な不具合を持った実装基板、中でも工場などで使われているパソコンや産業用パソコンなどから頑固なタール等の油付着、錆つきの実装基板たちと出会うことがあるのです。
(手を真っ黒にさせながら、空気中の粉塵たちとの格闘の毎日なのです)
そこでこの汚れた基板をどうにかしてきれいに出来ないものか? いっそのこと基板丸ごと洗えたらいいのに、という想いから実践している基板洗浄。それは純水による基板洗浄なのです。
ということで、純水による洗浄について少しお話しします。
そもそも純水って何?
純水とは、有機・無機成分や菌類などの不純物を含まない水のこと。
溶解能力が高い上、絶縁体であるため静電気が発生し洗浄物中の超微粒子を引き寄せる効果があるのです。
実際に半導体産業界の洗浄では通常の水は使われていません。その理由は水中の不純物が半導体そのものを汚してしまうからです。よって洗浄能力と純度の高い純水が洗浄として使われているのです。
では産業界にとっては必要不可欠な純水ですが、飲んだら体にも良いのでしょうか?
純水って飲めるの?
飲料(飲用水)としても利用は可能なのですが、実際のところは私たち人間がおいしいと感じるミネラル成分が取り除かれた水であるため、必ずしも体に良いおいしい水であるということにはならないのです。
では純水を飲んじゃったらどうなるの?
もちろん個人差はありますが、純水を飲んだからといってたちまち体に何か異変を与えるわけではありません。ただ純水は不純物を排除する役目があるので、生で飲用すると体内で保持している大事なミネラルが奪われる危険性があるのです。ミネラル不足は様々な病気を引き起こす原因にもなりかねません。
個人差はあるものの、飲用は避けたほうが無難なようですが
パソコンの実装基板の汚れ清掃には、純水は大きな効果をもたらすことは確かなようです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。