今回は新製品の紹介などはお休みさせていただき、初めて自作したパソコンの思い出について記事を書かせていただきたいと思います。
まず一番初めに自作したのは約18年前、まだ10代の頃で以下のようなパソコンのスペックでした。
CPU: | Intel Pentium2 450MHz |
メモリ: | ノーブランド 128MB |
マザーボード: | ASUSTek P3C2000 |
ハードディスク: | Maxtor 13.6GB IDE + SAMSUNG 8.4GB IDE |
光学ドライブ: | BUFFALO IDE DVDドライブ、Panasonic SCSI CDRWドライブ |
拡張カード: | BUFFALO nVidia RIVA TNT2 Pro 32MB PCI I-O DATA SC-PCI PCI Creative Sound Blaster AWE64 Value ISA |
OS: | Microsoft Windows 2000 |
拡張カード、HDD、ドライブ類は以前使っていたFujitsuのパソコンから移植して作ったためAGPではなくPCIのビデオカードを搭載し、(予算の都合により)Pentium3が使えるマザーボードなのにPentium2を使っていました。
また今ではほとんど見かけることのないISAのサウンドカードを使っていたりしました。
組み立てて暫く使っているとすぐに動作が不安定になったりして、すんなりとは動いてくれませんでした。
初めての自作パソコンだったので相性問題が発生しているのか、OSの問題なのかわからず自分で作るとこんな物なのかな、などと無理やり納得しながらそのまま使っていました。
しかしOSを再インストールしても不安定で、相性の問題なのかと考え、いろんなパーツを友人に借りたり、新たパーツを購入したりしましたが、最後まで根本的な解決に至らなかったと記憶しています。
当時まだインターネットは発達しておらず不具合を解決する情報などは店舗や雑誌などの情報に頼るほかなかった時代でした。
その後ノートパソコンを購入したためこの初めての自作パソコンは凄く短命に終わってしまいました。
あとから判明したのですが実はこのマザーボードのASUSTek P3C2000(Intelが発売したMemory Translator Hub 以後MTH)に根本的な問題があることがわかりました。
自分が購入したマザーボードはIntel820というチップセットを搭載しているものでしたが、このチップセットはRDRAMという当時高速だったメモリのみ接続できるもので一般的なSDRAMは接続できませんでした。
RDRAMというメモリは当時SDRAMに比べ数倍する価格で販売されており、高価なもので一般の人が購入するのは難しいものでした。
そこでMTHを搭載することによってSDRAMに信号線を変換することによってIntel820でもSDRAMが使えるマザーボードになりました。
不具合内容はMTHに高負荷がかかった場合、MTHがリセットしてしまう致命的なバグでした。
正に自分が経験していた現象と同じ内容でした。
Intel 820以外にも当時Intel 440BX、810やVIAのApollo 133などが発売されていましたが
性能差とCPUメーカー純正のチップセットという事でIntel 820を安心感で選んだつもりだったのですがこのようなトラブルにハマってしまいました。
FSB | HDD | AGP | メモリ速度 | 安定性 | |
Intel 820 | 133MHz | ATA66 | AGP x4 | PC100 | ○ |
Intel 440BX | 100MHz | ATA33 | AGP x2 | PC100 | ○ |
Intel 810 | 100MHz | ATA66 | 非搭載 | PC100 | ○ |
VIA Apollo Pro 133 | 133MHz | ATA66 | AGP x2 | PC133 | △ |
しかしこの経験があったからこそ現在もパソコン修理の仕事に携われているのではと思います。
最近は自作パソコンを作らず市販品のパソコンを使っておりますが、やはり自作の醍醐味は問題が解決した時の何とも言えない達成感であり、この記事を書いているとまたふつふつと組み立ててみたくなりました。
最後まで読んでいただきありがとうございました!!