部品の故障判断材料のひとつに異常発熱(85℃以上のアツアツ状態)がありますが、これまで発熱具合を確かめるには手で触って確かめてみるしかありませんでした。
しかし、手で確認する方法は、やけどの可能性があり危険である他、ひとつひとつ確認するのは時間がかかり非効率でした。
そこで、今回新たに温度を可視化できるサーモグラフィーを導入することにしました。
最大のメリットは、やはり温度の可視化により、一目で温度を確認できること。
サーモグラフィーを使用することにより、精度良く(0.1℃刻みで測定可能なものを導入※1)再現性のある測定ができるようになりました。
それから、確認の時短、修理の効率化にもつながります。
サーモグラフィーで基板全体をモニタすれば全体の温度分布を確認できるので、部品を順番に手で触って確認しなくても異常発熱している部品を一目で見分けることができるようになり、確認の時短化できるようになりました。
以下の画像は、同修理品の修理前と後の状態をサーモグラフィーで撮影したものです。
写真で見るように温度分布がわかり、修理後は異常発熱がなくなっていることが一目でわかります。
もちろん、電気評価で動作確認も実施し、修理後は電圧が正常に戻っていることも確認しています。
修理前
修理後
製品の動作不良もさまざまで、解析や修理にはノウハウがいるため、サーモグラフィーだけで修理の解析ができるわけではありませんが、サーモグラフィーの導入によるメリットも最大限に活かし、今後もアイテスはお客様へ修理で貢献していきます。
※1.測定温度精度および保障と測定誤差はメーカースペック記載の通りである