ウィスカは、はんだ付け部や部品リード部に発生するものと思われがちですが、平面部品のメッキ表面からもウィスカは発生します。
観察するにはちょっとしたコツが必要なのです。
装置による見え方の違い
まずは、金属顕微鏡で観察(図1)
ウィスカが2本ありますが、めっき表面が黒光りする上に凹凸が邪魔をしてかなり見難いですね。
ウィスカ観察といえば、マイクロスコープ。KEYENCE VHX-5000で観察(図2)
何と!表面が光を反射して何も見えません。
図1 金属顕微鏡によるめっき平面ウィスカ観察
図2 マイクロスコープによるめっき平面ウィスカ観察
サンプル角度による見え方の違い
図1/図2の通り、金属顕微鏡でも見にくく、マイクロスコープの光源でも反射により何も見えないことが分かりました。ではここで、マイクロスコープに外部光源を入れてみましょう。
図3 マイクロスコープによるめっき平面ウィスカ観察(外部光源)
図4 サンプル右回転(外部光源)
表面にキズやゴミが見えるようになってきたところで、サンプルを回転させてみましょう。(図4)
右回転させると、長いウィスカが見えてきました。
光源やレンズ角度による見え方の違い
マイクロスコープのレンズを傾斜させてみましょう。(図5/図6)
外部光源を使ったときは、ウィスカが白く光って見えます。
マイクロスコープのリング光源では周りが明るく、ウィスカが黒く見えます。
図5 マイクロスコープ レンズ傾斜(外部光源)
図6 マイクロスコープ レンズ傾斜(リング光)
装置、サンプル角度、レンズ角度、光源によってずいぶん見え方が違うことが分かりました。
観察経験豊富な技術者がサンプルごとに最適な観察をいたします。
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