試料包埋時のエポキシ樹脂硬化温度について

エポキシ樹脂は透明度があり、収縮率も低く断面作製等を行う際によく使われる樹脂ですが、熱硬化型の樹脂であるため、硬化の際には発熱が伴います。

発熱温度は使用量や主剤と硬化剤の混合比率等により変化しますが、実装基板やタッチパネル等の大型試料を包埋するとエポキシ樹脂が発熱し試料基板が変形するほど発熱することもあります。そこで、実際にどの程度、硬化の際に発熱しているのか確認してみました。

温度プロファイルの取得 - 多量の樹脂(大型容器)で発熱防止処理なしの場合

多量の樹脂(大型容器)の場合、発熱防止処理を施さないと 硬化中に106℃まで発熱しました。

発熱防止処理なし

※主剤と硬化剤の配合比率を誤った場合や多量の樹脂を発熱防止処理を行わないで硬化させた場合、ものの数分で一気に発熱し硬化する場合もあるので、注意が必要です。

温度プロファイルの取得 - 多量の樹脂(大型容器)で発熱防止処理ありの場合

多量の樹脂(大型容器)でも発熱防止処理を施せば、硬化中の最高温度を40℃以下に抑えることができます。*発熱防止処理はノウハウなので内緒です。すいません✋。

発熱防止処理あり

少量の樹脂(小型容器)では、発熱防止処理なしでも、温度はほとんど上昇しませんでした。

大きめの実装基板でも、埋める前の切断なしで樹脂包埋が可能

基盤

大き目の実装基板から部品はんだ付け部の断面観察を行う場合、先に基板を切断すると切断時の振動によりクラックや割れが発生しないか不安になりませんか?

そんな不安も基板丸ごと先に埋めてしまえば問題ありません。しかし・・・基板丸ごと埋めると大量に樹脂を使う必要があり、発熱の恐れが。

 

そんな心配も発熱防止処理を施せば大丈夫です。アイテスでは長年の経験より、最適な配合比と発熱防止処理で大型基板の樹脂包埋に対応できます。

サンプルの前処理方法等、ご相談に乗ります。お気軽にお問い合わせください。

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株式会社アイテス 品質技術部
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