ラミネートフィルム製品の断面出しを行い、内部観察や界面に存在する微小異物の観察および、分析解析を行う事で発生プロセスや不具合発生メカニズムの解明が可能となり、良品率向上につながります。
概要
ラミネートフィルムを裏面側より確認すると黒い異物が確認されました。この黒色異物について発生層の特定や成分分析を行いました。
![フィルム構造図](https://www.ites.co.jp/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
分析の流れ
断面観察結果
![断面観察結果](https://www.ites.co.jp/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
最初に解析の目的に応じて手法を検討いたします。今回は異物の位置と異物の成分に着目し、異物部の断面作製を行い元素分析を行う方針となりました。
元素分析結果
![元素分析結果](https://www.ites.co.jp/wp-content/plugins/lazy-load/images/1x1.trans.gif)
断面作製による観察で異物は印刷フィルムと不織布の張り合わせ樹脂層に存在する事が判明
元素分析の結果から異物は僅かな酸素を含む、ほぼ炭素から構成されるものである事が判明
異物の色や発生位置および異物の組成を考えると樹脂の炭化物である事が示唆されました。炭化物が混入する可能性のある製造工程や作業記録などの確認をご提案する事で良品率向上につなげることができました。