眼鏡やカメラ等のレンズには様々なコート層が施されています。眼鏡の場合、プラスチックレンズを保護するハードコートや光の反射を抑える反射防止コート、紫外線カットするUVコート等、複数のコート層が施されています。これらの層は非常に薄い膜を重ねるように施されていますのでその様子を断面から観察してみました。
断面作製方法
断面作製方法としては機械研磨、クロスセクションポリッシャー、FIB等の手法がありますが今回はミクロトームで作製することにしました。
ミクロトーム装置
フレームから取り外したレンズを小さくカットし埋め込み樹脂に包埋しました。その後、ミクロトームにて断面を作製し光学顕微鏡観察、SEM観察、EDX分析を行いました。
SEM観察・EDX分析
SEMで観察するとレンズ基材の上にハードコート/多層膜が施されている様子が観察されました。
多層膜ではSiO膜とNb膜が交互に積層されている様子が伺えます。
EDXマッピング
※ さらにクリアに観察・分析するのであれば、TEMがお勧めです。