半導体の構造観察や不良解析における断面作製方法には、CPやFIB、機械研磨が挙げられますが
それぞれ一長一短あり、どの方法で作製するのか検討が必要です。近年ではCPやFIBが一般的になってきており技術を要する機械研磨は減りつつあるように感じます。しかし、まだまだ捨てたものではございません。下記に機械研磨による各種半導体の断面観察例をご紹介します。
(各手法のメリット、デメリットについては、販促資料「断面作製方法」を参照ください。)
半導体_Si
Siチップの観察例です。ほぼ平行に約1cm幅の断面が作製できており、広範囲での観察が可能です。
断面研磨の位置だし精度は約1µm~となります。
化合物半導体_GaN
GaN組成のLEDの観察例です。2素子あるLEDの両方が1断面で観察可能です。
Auワイヤ、Auパッドの結晶粒も明瞭で研磨ダメージの少ない仕上がりです。
化合物半導体_GaP
GaP組成のLEDの観察例です。ワイヤーボンディング部から素子下のAgペースト接続部はもちろんのこと、砲弾型LED全体を広範囲で観察することができます。
化合物半導体_GaAs
GaAs組成のLEDの観察例です。セラミックパッケージ内に複数個のLEDが実装されていますが、1断面で複数のLED観察が可能です。素子表層の拡散層も明瞭に観察されます。
機械研磨での断面作製はいかがでしょうか。メリット、デメリットはありますが、FIBやCPに劣らぬ断面作製が機械研磨でも可能です。アイテスでは長年、蓄積されたノウハウを元に、観察目的や試料の組成、構造に応じてより適切な処理方法をご提案致します。お困りごとなど御座いましたら下記までお気軽にお問い合わせ下さい。