ビニルポリマーには多くの種類があり、その側鎖の分子構造によってさまざまな特性を発現します。
また、その側鎖の結合配置(立体異性体)により、結晶性に差が生じます。本資料では、ビニルポリマーの中でも代表的な、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニル(塩ビ)のIR分析を行った結果をご紹介します。
分析サンプル:ビニルポリマー
我々の身近に存在し、成形も容易で様々な用途に使用されています。
以下に示すようにそれぞれ側鎖の分子団の種類に違いがあります。

分析サンプル(ペレット)

IRスペクトル(ATR法)
- LDPEのメチレン、PPのメチル基、PSのフェニレン(ベンゼン環)、PVCの塩素(Cl)の特徴的なピークが現れています。




IRスペクトル比較(重ね合わせ)

- 側鎖の立体障害(嵩さ)と電子供与/吸引の有無はメチレン(-CH2-)、メチン(-CH-)のシフトに影響します。
- 透過率は、PVC、PSが高く、側鎖の立体障害(嵩さ)が影響します。
「アイテス」は、微妙な差異も見逃さず、化学理論による高度なデータ解析を行います。
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