引張試験におけるひずみを正確に測定するためには伸び計による測定が必要です。
中でもゴムのような伸びの大きな材料のひずみを測定する際は、高伸度・軟質材料対応の接触式伸び計が有効です。
伸び計による引張試験の比較
伸び計は、試験片の引張試験に伴う標線間距離の変化を測定し、試験片の伸びを計測します。
NRゴムの引張試験を接触式(高伸度・軟質材料対応)と非接触式(ビデオ式)の伸び計を用いて行い、結果を比較しました。


2種類の伸び計は伸びの小さな領域では同じ結果を示していますが、非接触式では途中で伸び計の追従が無くなり、ひずみが得られなくなりました。一方、高伸度・軟質材料対応の接触式伸び計では破断までのひずみが得られ、弾性域-塑性域-破断までの応力-ひずみ曲線が得られました。
伸び計比較
高伸度・軟質材料対応接触式伸び計と非接触式伸び計の比較を示します。
伸び測定方式
測定可能伸び
特徴
接触式(高伸度・軟性材料対応)
直接クリップ
4000%*
伸びの大きな材料に適する。
脆い材料、変形しやすい材料へは不適 恒温槽内での使用不可
非接触式
ビデオによる撮像
180%程度
材料の制約なし 試験片への取り付け時の位置ずれが起こらない
*標線間距離10mmの場合
引張試験においてひずみを正確に求めるには、対象材料、測定目的によって、最適な伸び計と試験条件を選択する必要があります。ご相談内容に合わせてご提案いたします。