液晶成分のGCMS分析

液晶ディスプレイには、製品用途に合わせた機能をもつ液晶分子が複数用いられています。
GCMS分析ではそれぞれの成分を分離し、分子量や構造などの情報を得ることが出来ます。
分離したそれぞれの成分の分子構造から、液晶の特徴や機能を推定する、また不純物の有無や含有成分の差を
比較するなど、目的に応じた分析が可能です。

GC-MSによるPCモニター&デジタル時計の成分比較

アクティブTFT液晶ディスプレイ
(PCモニター)

GC-MSの成分分析結果

セグメント液晶ディスプレイ
(デジタル時計)

デジタル時計のGC-MS成分分析結果

試料条件:切り出しサイズ:1cm×2cm以上 枚数:2枚以上
分析事例:セグメント液晶ディスプレイの表示ムラ原因分析

成分数の比較

カラーTFT液晶ディスプレイ(PCモニター)

GCMS PCモニターのマススペクトル

セグメント方式液晶ディスプレイ(デジタル時計)

GCMS デジタル時計のマススペクトル

含まれる成分数

セグメント方式ディスプレイ>カラーTFT液晶ディスプレイ

成分数の違いについて

カラーTFT液晶ディスプレイはセルの厚みが小さく、またテレビのような高速応答性を要求されることから、液晶全体が低粘性となるような限られた成分数であることが考えられる。
セグメント方式ディスプレイはTFT液晶ディスプレイに比べ安価であることから、必要な機能を持つ安価な成分を多種類配合していることが考えられる。

液晶成分の特徴の比較

カラーTFT液晶ディスプレイ(PCモニター)

GCMS PCモニターの成分分析

セグメント方式液晶ディスプレイ(デジタル時計)

含まれる成分の違い

カラーTFT液晶ディスプレイ:フッ素系
セグメント方式ディスプレイ:シアノ系

成分の違いについて

シアノ系液晶化合物は高い誘電異方性を持つが、長時間のUV照射により分解することが知られている。フッ素系液晶化合物はバックライトなどの光照射に対しても安定であり、化学的にも安定であることから加水分解などの影響を受けにくいと考えられる。