GCMSによる天然成分の識別

天然成分は枯渇の恐れがあるため人工的に合成された代替成分が用いられることがあります。
その識別には、GCMSなどによる、分離・分析が適しています。今回は線香の原材料として使用される白檀(ビャクダン)に着目して、その香りの線香2種から白檀の成分が検出されるかを試しました。

白檀の香り成分サンタロール

サンタロールは白檀のみに含まれる天然成分であり、白檀の有無を識別する判断材料となる。

GC-MSによる2種の線香(A、B)と白檀の成分分析

図2)線香A・線香B・白檀のクロマトグラム

図3)バグダノール(#a)
サンタロールと似通った
構造的特徴を持つ

線香Aではサンタロールが検出されたのに対し、線香Bではサンタロールは検出されず、別の香り成分が検出されました。

 

このうちバグダノールは合成香料の一種であり、その構造的特徴から、白檀様の香りを持つと考えられます。

アイテスでは、種々の化学物質を分離、分析し、分子レベルで構造解析いたします。

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