ポアソン比測定

ポアソン比とは、物体に荷重を掛けた際に生じる縦方向と横方向のひずみの比であり、材料の強度計算等において必要になるものです。引張試験機による、ポアソン比の測定事例を紹介します。

万能材料試験機を用いた測定(ひずみゲージによる測定) 

試験片にひずみゲージを貼付け、万能材料試験機にて引張荷重を掛け、ひずみゲージより得られる縦、横のひずみを調べました。

万能材料試験機を用いた測定(ひずみゲージによる測定)
測定結果

ひずみ測定結果とポアソン比計算結果

2種類の材料(ポリカーボネート(PC)ポリアミドイミド(PAI))について引張荷重を掛けた際の縦横ひずみ変化を調べ、グラフの傾きよりポアソン比を計算しました。

ひずみ測定結果
ポアソン比計算結果
ポリカーボネート(PC)

剛直性に寄与する構造

ポリアミドイミド(PAI)

万能材料試験機を用いた測定(ビデオ伸び計による測定) 

ゴムのような伸びの大きな材料に対しては、非接触式のビデオ伸び計による測定が有効です。サンプルのマーキング間距離の変化をカメラの撮像にて追跡し、ひずみを測定します。

万能材料試験機を用いた測定(ビデオ伸び計による測定)
測定結果

ひずみ測定結果とポアソン比計算結果

2種類のシリコーンゴム(硬質:硬度70、軟質:硬度50)についてビデオ伸び計による引張荷重を掛けた際の縦横ひずみ変化の測定とポアソン比の算出を同様に行いました。

ひずみ測定結果
ポアソン比計算結果

硬質シリコーンゴムの方がポアソン比が低い結果となりました。

硬質シリコーンゴムは、軟質シリコーンゴムに比べ架橋部が多い、添加剤の種類、量が異なるなどでポアソン比が小さくなったものと考えられます。

引張試験によるポアソン比測定、強度測定に対応致します。測定対象に応じて最適な伸び計を選択致します。

お気軽にご相談下さい。

お問い合わせはこちらから
株式会社アイテス 品質技術部
TEL:077-599-5020