異物分析・成分分析 顕微ラマンとFTIR比較 異物などの成分分析、定性分析には分光分析が適しています。分光分析として、最もポピュラーな手法は、FTIRですが、別の手法としてラマン分光分析という手法があります。 本資料で、ラマン分光分析とFTIRとの比較についてご紹介します。 ラマン分光分析の原理 物質にレーザー光を照射すると光の散乱が起きます。散乱には入射した光と同じ波長のレイリー散乱と異なる波長のラマン散乱の二種類が存在します。このラマン散乱の波長の変化度をラマンシフト、と呼び、その度合いは官能基(分子結合)の振動の種類に対応します。ラマンシフトを横軸に散乱光の強さを縦軸に取るラマンスペクトルによって、化合物の同定が可能となります。 FT-IRとラマンの違い 顕微ラマン 顕微FT-IR 適用範囲 異物分析・成分分析 異物分析・成分分析 検出するもの 官能基(結合) 官能基(結合) 分析対象 樹脂材料・金属酸化物・カーボンなど 樹脂材料、極性物(高双極子モーメント) 分析出来る事 化学構造(有機物)・結晶性結晶構造/形(無機物)・応力・配向 化学構造(有機物、一部無機物)樹脂硬化度(相対比較) 検出サイズ 1μm以上 20μm以上(要サンプリング) 有利な点 高い空間分解能サンプリング不要*無機化合物の分析に適用可 有機物に対する汎用性データベースが豊富 苦手なもの 熱等による劣化物、着色物、金属 光を通さないもの *サンプリングした方が良い場合もあります ラマンとFT-IRはどちらも分析対象の構造に基づいたスペクトルを取得する事ができます。しかし、得手不得手があるため、分析対象に応じて両者を使い分ける事が必要です。 IRでは分析困難な数μmオーダーの測定が可能 スライドガラス上の大きさ2μmのポリスチレン粒子から明瞭なラマンスペクトルが得られました。 サンプリングが不要 透明袋内の白色の粉を袋上から直接分析を行いました。取得スペクトルより粒子は酸化チタンとセルロースの混合物であることが分かりました。 異物等の成分分析において、分析対象の種類・サイズによってはラマン分析が適する場合があります。分析対象についての詳しい情報(大きさ、色、存在する場所等)をお伝えください。最適な分析手法をご提案いたします。 お問い合わせはこちらから 株式会社アイテス 品質技術部 TEL:077-599-5020 メールでのお問い合わせはこちらから