ゴム材料の反発性・振動吸収性評価

衝撃、振動防止のため、低反発・振動吸収性材料が様々な場面で使用されています。

これらの特性の指標として粘弾性が挙げられます。ゴム材料の反発性、振動吸収性を動的粘弾性測定(DMA)により評価した事例を紹介します。

ゴムの振動吸収性比較(温度分散測定)

二種類のゴム材料を用いて動的粘弾性測定を行いました。

温度分散測定_結果

ゴムA:NBR

ゴムA:NBR

ゴムB:EPDM

温度分散測定_詳細

ゴムAはゴムBより-10℃以上の温度帯でE”、tanδが大きく、振動吸収性に優れる(反発性が低い)と考えられます。

ゴムの振動吸収性比較(周波数分散測定-マスターカーブ)

ゴムA、Bの周波数に対する動的粘弾性を比較しました。マスターカーブ作成により、実測できない周波数帯に対する粘弾性挙動も予測可能です。

周波数分散測定_結果1
周波数分散測定_結果2

ゴムAはゴムBより広範な周波数帯でtanδが大きく、振動吸収性に優れると考えられます。

温度に対する動的粘弾性から、使用環境における材料の振動吸収性、反発性などを予測可能です。周波数に対する動的粘弾性から、地震動などに対する制振性能、タイヤのブレーキ性能予測、低周波数域では、クリープのような長期に亘る変形挙動予測等に活用できます。

お問い合わせはこちらから
株式会社アイテス 品質技術部
TEL:077-599-5020