吸湿ひずみの測定

高分子は吸湿すると膨潤し、乾燥すると収縮します。このような寸法変化により材料にひずみが生じます。ひずみゲージを用いて吸湿乾燥時のひずみの挙動を調べました。

吸湿ー乾燥によるひずみ挙動

2種類の片面板銅張積層板の樹脂面にひずみゲージをタテ、ヨコ方向に貼付け、湿度によるひずみ挙動を調べました。

試験条件
湿度によるひずみ挙動1

加湿により吸湿して膨張し除湿により乾燥して収縮して元に戻りひずみも加湿前の状態に戻る様子が観測されました。FR-1横については、加水分解により材質の化学構造が変化したため元の状態に戻らなかったものと推察されます。

紙フェノール製基板はガラスエポキシ製基板に比べ、加湿時のひずみ変化が大きい様子が観測されました。フェノール樹脂は、エポキシ樹脂に比べ構造中にOH基を多く持っているため、吸湿し易く、またセルロースもOH基を多く持つ構造のため、ガラスより吸湿し易く膨潤の度合いが大きくなったものと考えられます。

アイテスでは恒温恒湿槽を用いた温湿度サイクル試験時の、材料に生じるひずみの測定に対応します。お気軽にご相談下さい。

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