A社製VRゴーグルのトラッキングカメラ部品を取り外し、X線観察を実施。その後、レンズユニットを取り外し、センサチップ表面の観察、実装状態で機械研磨にて断面を作製し素子の構造観察を実施。
トラッキングカメラ部品構造
部品を上から見るとレンズが確認できる。X線像では明確には確認できないが凸部にレンズが組み込まれている。レンズ下にはガラスフィルタがあり、さらにその下にセンサ部品が組み込まれている。


センサチップ表面観察
センサチップはAuワイヤでセラミックス基板に接続されている。チップ表面を観察するとセンサエリアにオンチップレンズが形成されているのが見受けられる。



機械研磨による断面観察
断面構造はRGBセンサと同じく裏面照射型CMOS構造をしているが、トラッキングカメラに色情報は不要なため、カラーフィルタ層はない。RGBセンサと異なる構造としてはフォトダイオード表層の形状にギザギザ状の凸凹形状が観察された。



*断面作製方法には機械研磨の他、FIBやCPなどイオンビームで加工する方法やミクロトーム法などがあります。それぞれ一長一短な特徴があるためサンプル形態や観察範囲、目的などに応じて選択する必要があります。断面作製方法に迷ったら下記までご連絡ください。相談無料です!お気軽に。