sMIMによる半導体拡散層の解析

マイクロ波インピーダンス顕微鏡(sMIM)は、ドーパント濃度に線形な相関を持つ信号が特徴です。SuperJunction型MOSFETの拡散層断面解析事例を紹介します。

sMIM解析(sMIM:Scanning Microwave Impedance Microscopy)

SuperJunction型 MOSFET 断面sMIM 解析事例

sMIM解析 原理

sMIM : Scanning Microwave Impedance Microscopy

装置外観
sMIM はAFM装置に装備され、オプションとして 機能します。

原理
sMIM は、金属製探針の先端からマイクロ波を照射して試料表面を走査します。その反射係数を計測することで得たインピーダンスZを、容量成分をsMIM-C、導電率sMIM-Rに分けてそれぞれ出力します。sMIM-Cは、特に半導体ではドーパント濃度に相関した信号を得ることができる手法です。

sMIM-C像はそれ自体、ドーパント濃度を反映する像として拡散層の定性的な構造評価に適用できます。
また、データ内の最低2 点の濃度を既知情報として付与すれば、信号強度をドーパント濃度に半定量換算することができます。ただし、信号特性は材質に依存するため、n型、p型、それぞれについて付与する必要があります。

また、系に対しAC電圧を印加することで、sMIM-CからdC/dV信号を取得することができます。 探針直下の半導体のキャリアの振る舞いによりsMIM-Cは変動しΔC(dC/dV)が発生し、その信号の大きさはキャリア濃度に依存します。得られたdC/dV像はキャリア分布を可視化し、半導体のp型/n型の識別、及び空乏層の可視化ができます。ドーパント濃度の定量性はありません。

適用例
sMIM-C : Si, SiC, GaN, InP, GaAs などの各種半導体素子の拡散層の可視化およびドーパント濃度の半定量評価
dC/dV     : 拡散層形状評価、p/n極性の判定、空乏層の可視化

sMIM解析 仕様

データ形式
PNG ファイル
ご要望に応じて数値データファイル

仕様
測定可能領域
平面観察試料:1cmx1cm
断面観察試料:断面幅~1cm

最大視野角:80μm×80μm (256点× 256点)

空間分解能
10nm (高濃度領域) ~ 数百nm (低濃度領域)

検出キャリア濃度
10e14~10e20 /cm3
※Si デバイスの場合

必要情報
1.目的/測定内容
2.試料情報
(1)数量、予備試料の有無など
(2)測定箇所を示した平面、断面模式図、半導体の材質、キャリア濃度、希望視野など