ナノプローバと高感度アンプを用いたEBAC法により配線のオープン不良、高抵抗不良箇所を特定します。
EBAC法(Electron Beam Absorbed Current)の原理
・LSI等の金属配線に電子線が入射すると、配線中に吸収電流が生じます。この吸収電流をナノプローバ
で針当てしてセンスし、アンプで増幅して表示することで、等電位の接続配線に沿ってコントラストが
でます。
断線箇所が存在すると、それより先のコントラストが出ないため断線箇所を特定できます。
・隣接する配線との間にショート不良がある場合は、そのネットもハイライトされるため、ショートして
いるネットが特定できます。
・吸収電流を電圧センスすることで、配線内の抵抗分圧に基づいたコントラストが得られるため、ビア
チェーンなどのTEGで高抵抗不良箇所を検出することもできます。
EBAC法による解析事例
SEM像
1um設計ルールのLSI。
TOPメタルをドライエッチングで露出し針当てしている。
吸収電流像 (電流センス)
等電位のネットに沿ったコントラストが得られている。
重ね合わせ画像
SEM像
ビアチェーンTEG。
PAD間に3.3kΩの抵抗を持つ。
吸収電流像 (電流センス)
ビアの個数に比例して抵抗値が増えていくため、白から黒へ徐々に変化するグラデーションのコントラストが得られている。