EPMAは特徴の一つに、ガイドネットマップ法があります。
SEM-EDXでは測定範囲が狭く、湾曲試料では面分析が正しく測定できないことがありますが、
EPMAのガイドネットマップ法を用いることで、広範囲の分析が可能になります。
ガイドネットマップ法
隣り合わせの連続した領域を自動的に測定し、一括して表示するための手法です。
高低差が不均一な面に対して測定を行ったり、大きな面の測定を行うときに使用します。
分析例 錠剤表面の元素分析
錠剤のような表面が滑らかで凹凸のある試料の場合、通常の測定では高低差の影響で正しい元素分布が得られませんが、ガイドネットマップ法を用いることで正しい元素分布が得られます。

2×2や3×3など任意に測定範囲を分割し、測定することによって、広範囲の測定が可能になります。

高低差があるため、SEM-EDXでの測定は局所的になってしまい、錠剤表面の元素分布の把握が困難です。
面分析
3×3mm範囲でSiの面分析を行った結果、通常測定では試料中央の凸部にフォーカスが合わず正しい分布が得られませんが、ガイドネットマップ法を用いることで、高低差の影響を受けることなく正しい分布を得ることができました。
