SSDとはどんなもの?
まずSSD(ソリッドステートドライブ)とはどんなもの?というところから説明いたします。
SSDを簡単に説明すると、HDD(ハードディスクドライブ)に代わってデータを格納する、新しい記憶媒体になります。
HDDは、円盤に磁気で書き込みデータを記憶していましたが、SSDではフラッシュメモリの半導体にデータを記憶します。(参考:明日から修理屋さん【入門編】③HDD編 )
構造的には、USBメモリやSDカードなどと同様です。
SSDの構造について
SSDを解体すると、以下のような構造になっています。
左側のカバーは、基板裏側の部分です。
- インターフェイス
HDDと同じように、SATAやIDEで同じように接続できます。 - メモリコントローラ
メモリの読み書きや、PCとのデータのやり取りをコントロールする部分です。 - キャッシュメモリ
キャッシュメモリは、フラッシュメモリチップにデータを格納する前に、一時的に格納する部分です。 - フラッシュメモリ
SSDで一番重要になるフラッシュメモリは、データを格納する部分になります。
SSDのメリットとデメリットは?
メリット
HDDのように、ディスクやモーターやヘッドなどの駆動する構造がないため、衝撃に強くなっています。
HDDよりも圧倒的(約5倍以上)に、アクセスが速くなります。
消費電力も少なく、省エネになります。
持ち運び重視のモバイルノートパソコンでは重さが重要ですが、HDD内蔵のものに比べると半分くらいになります。
HDDは回転音やヘッドが動くシーク音が若干しますが、SSDでは動作音がありません。FANレスのパソコンにつければ、無音パソコンを作る事ができます。
デメリット
HDDに比べると、価格は高くなります。
HDDより最大容量が少ないので、たくさんのデータを入れたい場合には、不向きです。しかし最近では、500GB以上のモデルも多く発売されています。
長期間電源を入れないと、メモリが自然放電をして、データを消失してしまう可能性があります。バックアップ用として使うのは、不向きです。
データの書き換え回数に、制限があります。しかしSSDの性能は目まぐるしく進化しており、通常に使う分にはあまり気にしなくてもよいでしょう。
SSDの故障率について
弊社に来ているSSDの故障率は、絶対数が少ないため一概には言えませんが、HDDよりは少なく感じられます。
また最近では、SSDが搭載されているモデルは珍しくない状況です。
SSDのデータ復旧について
SSDのデータ復旧は、多くはありませんが、対応実績はございます。
HDDのように、容量による一律価格での対応は難しいかもしれませんので、都度ご相談ください。
SSDへのグレードアップ対応について
HDDをSSDにする作業は、弊社でも対応しております。
XPより以前のパソコンでは対応が難しい場合もありますが、気軽にご相談いただければと思います。
最後に・・・
SSDは、HDDに代わる画期的なデータ記憶媒体です。今後は容量も大きくなり、全てのパソコンにSSDが搭載される時代が来るのではないかと思います。
修理のノウハウを惜しみなくお伝えする本企画『明日から修理屋さん』いかがでしたでしょうか。
次回は入門⑫『パソコンの修理のまとめ編』をお伝えいたします。お楽しみに!!