SiC 潜在欠陥検査装置 ITS-SCX100
通電劣化リスクを評価。
UV照射とPL観察で、ウェハ上の潜在欠陥を可視化します。工程の区切りに評価を挟み、次の工程へ進む前に欠陥拡張の挙動を確認できます。

本製品は東京エレクトロンデバイス株式会社様との共同開発製品です。
全工程の後から、各工程の直後へ。
従来はデバイスを作製し、全工程を終えてから通電試験で確認していた欠陥拡張の挙動を、ウェハ段階で評価します。必要な工程の直後に検証を挟むことで、工程条件と欠陥拡張の関係を、次の工程へ進む前に確認できます。
全工程の後
通電試験
検証できる
UV照射+PL観察
同じ場所を照射し、同じ視野で比較
UV照射とPL観察は、1つのステージと共通の座標系を使用します。照射前後の同じ視野を比較し、UV強度を変えたときに、どの欠陥が拡張し始めるかを追います。
- 試料と評価したい条件を決める
- ウェハ上の対象サイトにUVを照射する
- 同一視野をPL観察し、照射前後を比較する
- 強度を変えた測定結果を、マップと個々の欠陥画像で確認する
ウェハ全面から、欠陥1つひとつまで
1.全面マップで、拡張しやすい場所を捉える

1マスが1サイトです。そのサイト内で最も低いUV強度で欠陥が拡張し始めた段階を、色で表示します。欠陥の数だけでは分からない、拡張しやすさの分布を確認できます。
- 赤:低出力で拡張
- 黄:中出力で拡張
- 水色:高出力で拡張
- 緑:今回の条件では拡張を観察せず
色のランクは同一ウェハ内での相対値です。「拡張なし」は、無欠陥やデバイス寿命を保証する意味ではありません。
2.サイトを拡大し、欠陥ごとの挙動を確認

同じサイトのPL画像を比較すると、欠陥ごとに、どのUV強度で拡張したかを読み取れます。
赤は低いUV強度、黄は中程度、水色は高いUV強度で拡張した領域です。ウェハ全面での分布と、個々の欠陥の変化をつなげて評価できます。
掲載図はICSCRM2026リーフレットの開発データです。検討中のデータを含みます。
なぜUV照射で通電時の欠陥拡張を評価できるのか
UV照射で発生するホールの濃度を、順方向に電流を流したときの濃度に合わせるように条件を設定します。これにより、通電時と同様の欠陥拡張を光で疑似的に再現します。
トップハットビームで、照射範囲内の強度をそろえる
欠陥の拡張しやすさを比べるには、照射位置による強度の違いを抑える必要があります。ITS-SCX100は、照射範囲内の強度を平坦化したトップハットビームを使用します。
ガウシアンビーム

位置によって強度が異なり、中心付近で欠陥が拡張するため、照射範囲全体に1つの等価電流密度を対応させることができません。
トップハットビーム

照射範囲内の強度をそろえることで、同じ等価電流密度での比較につなげます。観察例では、ビーム幅全体で欠陥が拡張しています。
355 nmのビームプロファイルと、同じ公称出力でUV照射した後のPL観察例。図はリーフレット掲載の実測・開発データです。デバイス寿命との直接相関を保証するものではありません。
活用できる評価と主要仕様
- エピ成長・バッファ層設計・イオン注入条件の検証工程条件を変えたときの欠陥拡張挙動を、ウェハ段階で確認します。
- ウェハメーカーとデバイスメーカーの情報共有欠陥の位置と拡張挙動をマップで共有し、工程との関係を検討するための判断材料にします。
| UV光源 | パルスUVレーザー、355 nm、最大20 W |
|---|---|
| ビーム形状・サイズ | トップハット、1 mm角/2 mm角 |
| 等価ストレス | 最大2,000~3,000 A/cm²相当 |
| 対象試料 | 4H-SiCエピウェハ/基板ウェハ、6インチ・8インチ |
| 照射・観察 | 共通ステージ・共通座標系によるUV照射とPL観察 |
ICSCRM2026最終リーフレットの記載仕様です。仕様は設計検証で確定します。等価ストレスはUV照射条件から換算した値で、試料へ実際に電流を流す値ではありません。
デモ測定・評価のご相談
お手元のウェハで、評価結果を確認できます
ウェハの種類と、デバイスの動作電流密度をお知らせください。評価条件をご相談のうえ、サンプルを測定し、結果をマップでお返しします。
装置導入前の評価には、SiCウェハ欠陥検査の受託測定サービスもご利用いただけます。
既公開のPL解析画像
以下は2026年9月2日に初公開した測定事例です。
測定事例:PL解析画像
ウェハ全面のPLマッピング
欠陥の拡大像(疑似オペランド観察)
初公開日:2026年09月02日





