材料分析評価 – 特集1 異物分析

いつもお世話になっております。アイテス品質技術部の清野でございます。

本資料では、いくつかの特集の中で、技術論文のような堅苦しさを極力抑えて材料および関連分析評価についてご紹介いたします。

さて、製品の開発、製造過程において多種多様な問題、壁に遭遇することも多いかと思います。

その中で、異物の問題は、サイズ、異物種類により致命的となることも少なくありません。

一見して分かるものもあれば、分析を要することも多いと思います。

異物は、単一物質もあれば、複合材料もあり材料分析の範疇という捉え方が重要です。

よって、一つの分析手法に拘る必要はなく、その分析手法の選択肢を増やす必要があるかと思います。それは、形状、厚み、サイズ、硬度 色など様々に存在するからです。

選択肢として、分光分析(FT-IR ラマン)、元素分析を簡易的に行なえるEDXなどが主となりますが、上述の通り材料分析という視点で捉えると以下の手法も候補として挙げられます。

GC-MS LC-MS XPS AES TOF-SIMS NMR AFM(位相モード)

光学顕微鏡 SEM TEM

弊社サービスの関連リンク先は、次の通りです。

 

 微小異物分析 | 株式会社アイテス

FT-IRとEDXによる有機・無機複合材の分析 | 株式会社アイテス

TOF-SIMS の事例 「Li の分析」 | 株式会社アイテス

表面分析ガイド | 株式会社アイテス

光学顕微鏡とSEMの使い分け | 株式会社アイテス

異物分析・成分分析 顕微ラマンとFTIR比較 | 株式会社アイテス

成分・材料分析 | 株式会社アイテス

AFM(原子間力顕微鏡) | 株式会社アイテス

NMR | 株式会社アイテス

 

異物が元の組成を維持せず、劣化し変質している場合は、取得したデータ解析のハードルを上げることも多く、材料知見、変質反応機構、そして適切な分析手法の選択が鍵となります。製造工程において、素材の反応や劣化変質は、採択した材料によって、またプロセス条件の振れが、速度論的支配、熱力学的支配かにより発生する異物の分子構造や幾何学的構造に影響を与えます。

以下に同じ物質の反応に対し違う物質が生成する例を記します。

 

Um Really Interesting

ウィキペディア より

速度論的支配

熱力学的支配

反応速度が支配的な場合は、1,2位にBrが結合しますが、熱的安定性が支配的の場合は、

1,4位にBrが結合します。これらは、温度、圧力の差により起こります。

 

分析オペレートとともに、装置原理の理解と学術的な理論の三位一体により、解決の糸口を見つけることや解決に至る可能性が高まります。

アイテスでは、これまで蓄積した知見や理論で皆様の課題を解決いたします。

いつでも、お気軽にご相談ください。