3D形状測定機による加熱変形観察(有機基板編)

3D形状測定機(VR-6200)は凹凸、うねり、面粗さなどの表面形状を非接触で計測できる測定器です。ヒーターステージと組み合わせる事により、これまで困難であった加熱中の形状変化を可視化し確認することが可能となりました。以下に、装置及び事例を紹介します。

3D形状測定機:VR-6200

ヒーターコントローラー・ヒーターステージ
加熱プロファイル

【ヒーターステージスペック】

ステージサイズ:150mm×100mm

使用温度:室温~350℃(自然冷却)

     *200℃以上は要相談

サンプル重量:~2.5kgまで

*温度上昇スピードや待機時間、温度の設定など、ご希望に応じたプロファイルの作成が可能です。

加熱変形の可視化

高温下での基板は熱膨張による反りなどが発生し、はんだ接合部や部品に負荷がかかることがあります。

今回、BGAパッケージが実装された基板で加温測定を行いました。

測定結果

まず初めに室温状態で3Dテクスチャ像を取得。次に加熱した状態(今回は100℃)での3Dテクスチャ像を取得。加熱前後のテクスチャ像を重ね合わせ、差分テクスチャ像及び断面プロファイルを確認すると、室温時に比べ加熱状態の基板では両端が高く(赤線部)なり、中央部が低く(青線部)なっていることが分かります。今回の基板では、低くなった中央付近にBGAパッケージが実装されており、この様な変化のある箇所では、はんだ接合部に負荷がかかり、長期的にみるとクラックが発生する可能性があるため注意が必要です。

温度による変形は製品寿命や信頼性などに影響を及ぼす可能性があります。これまで加熱中の形状変化を確認することは困難でしたがVR-6200とヒーターステージを組み合わせることで加熱中の変化を可視化する事が可能となりました。基板設計や不具合解析などにご利用頂ければ幸いです。

そのほか、断面観察や各種分析サービスも御座います。是非一度、下記HPまでお越しください。

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株式会社アイテス 品質技術部
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