フタル酸エステル類は可塑剤などの添加剤成分として多くのプラスチック製品に使用されていますが、
改正RoHS指令により新たに4種のフタル酸エステル類が規制対象となりました。
スクリーニング分析では簡易的に規制対象化合物含有の有無を調べる事ができます。スクリーニング分析にて500~1500ppm含有が推定された場合には、より詳細な定量分析にて判定します。
RoHS指令対象
フタル酸エステル類
規制値:1000 ppm




DIBP
DBP
BBP
DEHP
Py-GC/MSによる気泡緩衝材中のフタル酸エステル類スクリーニング分析
Py-GC/MSによるスクリーニング分析はIEC62321-8にて採用された手法です。
梱包材として使用される気泡緩衝材についてPy-GC/MS分析を行い、フタル酸エステル類が添加された標準ポリエチレンシートの結果と比較しました。

判定基準 半定量値:500 ppm以下⇒非含有と判定
:1,500 ppm以上⇒含有と判定
:500 ~ 1,500 ppm⇒溶媒抽出による定量分析にて再検査を行う
今回の試料はDIBPとDEHPを含んでおり、DIBPは規制濃度以下であると判定されました。
DEHPについては500ppm以上である事が示唆された為、より詳細な定量分析を行う必要があります。
RoHS指令4種以外にも、JIGや食品衛生法などで規制対象となるDNOP、DINP、DIDPについての簡易的なスクリーニング分析が可能です。
試料の詳細や測定対象化合物など、お気軽にお問い合わせください。