SiCは従来のSi半導体と比べ、エネルギーロスの少ないパワーデバイスであり注目を集めていますが、Si半導体とは物理特性が異なるため、故障箇所特定も新たな手法が必要となります。
OBIRCH解析の原理 (Optical Beam Induced Resistance CHange)
・半導体回路に定電流を流して、OBIRCHアンプで
電流の変化をモニターしながら、レーザーを走査
します。
・レーザー加熱による電流の変動を2次元の画像と
して表示させ、リーク不良箇所を特定します。
結合エネルギー (eV) | 原子間距離 (nm) | 熱伝導度 (W/cmK) | |
SiC | 4.50 | 0.188 | 4.9 |
Si | 1.12 | 0.235 | 1.5 |
SiCはSiと比べ結合エネルギーが大きく、
熱伝導度も高いため局所的な加熱が難しい。
波長(nm) | エネルギー密度 | |
短波長レーザ(GL) | 532 | 高 |
近赤外レーザ(IR) | 1300 | 低 |
短波長レーザはエネルギー密度が高く、SiC構造を効率良く加熱できる。
また、基板を透過するため高感度のOBIRCH解析が可能である。(GL-OBIRCH)