LED照明における不点灯解析

2027年末までに蛍光灯の製造と輸出入が禁止されます。それにともない、LED照明への置き換えが進んでいますが、ちらつきや不点灯などの不具合が発生するケースがあるようです。

今回、LED照明を開発されているお客様より、不点灯の原因調査依頼があり、解析データの使用許可をご快諾頂きましたので、解析事例としてご紹介致します。

LED構造模式図およびLED基板裏金属顕微鏡画像

直列に並んだ5個のLEDから不具合を起こしているLEDを電気的に特定し解析を実施しました。不具合モードとしては、ショート特性を示しておりましたが、どこでショートが発生しているのかまでは分かりませんでした。色々と破壊解析を行っていったなかで、基板側から層ごとに平面研磨を行い確認したところ、LED基板裏にマイグレーションが確認されました。
下図左側にLEDの構造模式図を、右側に確認されたマイグレーションの金属顕微鏡画像を示します。
電極間にマイグレーションによるデンドライドが発生しており、ショートしている様子が確認されました。不点灯の原因はこのマイグレーションによるものと判明したことから、次にSEM/EDXによる元素分析を行い、マイグレーションの物質特定を行いました。

マイグレーションの元素分析

同様にマイグレーションが発生している不具合LEDにて元素分析を行ったところ、マイグレーション部分から銀(Ag)が検出されました。続いてAgの発生源を特定するため、断面から元素分析を行いました。

SEM画像(反射電子像)

EDX元素分析(マッピング)

Ag発生源特定のための元素分析

良品のLEDにて構造確認のため機械研磨により断面を作成し元素分析を行ったところ、パッケージリードの周囲からAgが検出されました。恐らくリードめっきに使われているAgがマイグレーションの発生源と考えられます。なお、Ag はマイグレーションし易い金属の1つです。お客様は現在、Agが使われていないLEDを採用されており、マイグレーションの発生はないとのことでした。

SEM画像(反射電子像)

EDX元素分析(マッピング)

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